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バカラには必須チャート有り! 3枚目の「ヒット」「スタンド」選択は確率で決まる

先日「バカラ|初心者でもわかるゲーム進行と配当&ハウスエッジ」の記事で予告した通り、本記事ではいよいよバカラの必須チャートをご紹介します!

カードゲーム「バカラ」は、配られた2枚のカードを合計し、その下1桁(1の位)が「9」に近いと勝ちです(カードの合計値の下1桁を「ハンド」といいます)。そして2枚の合計値の下1桁を見て、ヒットする(3枚目を引く)かそのまま勝負する(スタンドする)かを選べます。ヒットで引けるカードは1枚だけです。

そして最初のハンドごとに、「ヒット」と「スタンド」のどちらを選ぶべきかは計算で求められます。それをまとめたものが「バカラの必須チャート」です。

ギャンブルの「バカラ」には賭けをするお客さんが介入する余地がありません(=賭事)。そのため必須チャートを見てもギャンブルの勝率は上がりません。しかし必須チャートを知っていれば、「BANKER」と「PLAYER」の違いをより深く理解できるでしょう。

またゲーム進行が速いので、プレイ中にいちいちチャートを見て調べる時間的余裕はありません。ギャンブルの勝率は変わらないので丸暗記する必要はありませんが、バカラで遊ぶ前にある程度把握しておくべきです。

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「PLAYER(プレイヤー)」の必須チャート

まずは比較的単純な「PLAYER」側のチャートをご紹介します。

プレイヤーハンド 次の行動
0~5 ヒット(3枚目を引く)
6と7 スタンド(3枚目を引かずに勝負)
8 ナチュラル8→自動的に勝利
9 ナチュラル9→自動的に勝利
両者ともに8か9 ハンドの大きい方が自動的に勝利

「PLAYER」がヒットする(3枚目を引く)のは最初のハンドが5以下のときだけです。6と7の場合は3枚目を引かずスタンドで勝負に挑みます。また初手が8か9の場合は「ナチュラル」になり、BANKERがナチュラルでない場合は自動的に勝利となります。これをナチュラル・ウィンといって、そのまますぐに賭け金が精算されます。

「PLAYER」「BANKER」ともに初手ナチュラルの場合もそのまま勝負に移行し、ハンドの大きい方が勝利します。引き分けは「TIE」として扱われるので、チャートからは除外されます。

「BANKER(バンカー)」の必須チャート

次に「BANKER」側のチャートを見てみましょう。PLAYERは最初のハンドを見てヒットかスタンドかを選べますが、BANKERは最初のハンドとプレイヤーサイドの3枚目のカードに応じてどのように操作するか決められています。

BANKERに定められたヒットorスタンド一覧

BANKERに定められている操作は以下のチャートの通り。

バンカー
ハンド
プレイヤーサイドの3枚目のカード
なし 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
0 H H H H H H H H H H H
1 H H H H H H H H H H H
2 H H H H H H H H H H H
3 H H H H H H H H H S H
4 H S S H H H H H H S S
5 H S S S S H H H H S S
6 S S S S S S S H H S S
7 S S S S S S S S S S S
8 ナチュラル(即座に終了、勝負)
9

H=ヒット、S=スタンド。「H」の場合は3枚目のカードを引きます。PLAYER側の行動次第でヒットかスタンドが決まるので、BANKER側の行動はやや複雑ですね。

バンカーハンド=0~2の場合

バンカーハンドが0~2の場合、プレイヤーがどのような行動を取っても必ず「ヒット」、つまり3枚目を引くことになります。というのもスタンドで勝負したら高確率で負けることがわかっているからです。

例えばバンカーハンドが0ならば、プレイヤーハンドが1以上の場合必ず負けます。0同士でもTIE(引き分け)にしかならないので、最初のハンドが0の時点でヒットしない限り絶対に負けます。1と2の場合はわずかながら勝てる可能性がありますが、負ける可能性の方がはるかに高いのでヒットになります。

バンカーハンド=3の場合

バンカーハンドが3の場合、1つの例外をのぞいてヒットします。BANKERがスタンドで勝負に挑むのは、PLAYERがヒットし、そのカードのハンドが「8」の場合だけです。

PLAYERがヒットするのはプレイヤーハンドが0~5の場合で、3枚目のカードが「8」だと最終的なハンドは「8、9、0、1、2」になります。つまりPLAYERの3枚目が「8」の場合のみ、60%の確率で勝てるのでスタンドするのです。それ以外の場合は負ける確率の方が高くなるので、ヒットして3枚目を足します。

バンカーハンド=4の場合

・PLAYERがスタンドなら、BANKERはヒット
・PLAYERがヒットし、そのカードが「2」~「7」ならBANKERもヒット
・PLAYERがヒットし、そのカードが「0」「1」「8」「9」ならBANKERはスタンド

PLAYERがスタンドということは、最初のプレイヤーハンドは6以上であると確定するので、BANKERはヒットしない限り必ず負けます。

PLAYERがヒットするということは最初のプレイヤーハンドは0~5のいずれかです。ヒットして出た3枚目が「0、1、8、9」の場合、最終的なプレイヤーハンドは以下の通りになります。

3枚目のカード 最終的なプレイヤーハンド 勝率
0 0~5 4/6(約66.67%)
1 1~6 3/6(50%)
8 8、9、0、1、2、3 4/6(約66.67%)
9 9、0、1、2、3、4 4/6(約66.67%)

引き分け(TIE)を除外しても、PLAYERがヒットした3枚目のカードが「0、1、8、9」の場合は、バンカーハンド4のままスタンドで勝負しても50%以上の確率で勝てます。それ以外の場合はBANKERもヒットして3枚目を足さないと負ける可能性が高くなります。

バンカーハンド=5の場合

・PLAYERがスタンドなら、BANKERはヒット
・PLAYERがヒットし、そのカードが「4~7」ならBANKERもヒット
・PLAYERがヒットし、そのカードが「0~3、8、9」ならBANKERはスタンド

PLAYERがスタンドということは、最初のプレイヤーハンドは6以上であると確定するので、BANKERはヒットしない限り必ず負けます。

PLAYERがヒットするということは最初のプレイヤーハンドは0~5のいずれかです。ヒットして出た3枚目が「0、1、2、3、8、9」の場合、最終的なプレイヤーハンドは以下の通りになります。

3枚目のカード 最終的なプレイヤーハンド 勝率
0 0、1、2、3、4、5 5/6(約83.33%)
1 1、2、3、4、5、6 4/6(約66.67%)
2 2、3、4、5、6、7 3/6(50%)
3 3、4、5、6、7、8 2/6(約33.33%)
8 8、9、0、1、2、3 4/6(約66.67%)
9 9、0、1、2、3、4 3/6(50%)

「3」だけ勝率が50%を切っていますが引き分けになる可能性もあるので、スタンドで勝負する方が「負けない確率」は高くなります。

バンカーハンド=6の場合

・PLAYERがスタンドなら、BANKERはヒット
・PLAYERがヒットし、そのカードが「6」「7」ならBANKERもヒット
・PLAYERがヒットし、そのカードが「6」「7」以外ならBANKERはスタンド

PLAYERがスタンドということは、最初のプレイヤーハンドは6以上であると確定するので、BANKERはヒットしない限り必ず負けます。

PLAYERがヒットするということは最初のプレイヤーハンドは0~5のいずれかです。プレイヤーがヒットした3枚目が「6」「7」の場合は以下の通りになります。

3枚目のカード 最終的なプレイヤーハンド 勝率
6 6、7、8、9、0、1 2/6(約33.33%)
7 7、8、9、0、1、2 3/6(50%)

PLAYERがヒットした3枚目のカードが「6」のとき、スタンドだと勝率は約33.33%なのでBANKERもヒットします。同様に「7」の場合は五分五分なのでヒットした方が勝率が上がります。

バンカーハンド=7の場合

バンカーハンドが7の場合、PLAYERの行動に関係なく必ずBANKERはスタンドでそのまま勝負に挑みます。というのも、出た瞬間に勝負がつくナチュラル(8、9)をのぞけば、「7」は最も強いハンドだからです。最初のハンドの時点でBANKERはPLAYERのハンドを上回っていることが確定しているので、スタンドで勝負しても勝てる可能性が高いのです。

バンカーハンドが8、9の場合

PLAYER/BANKERどちらかの初手ハンドが「8」「9」になった場合、「ナチュラル」扱いでそのまま勝負がつきます。BANKERだけがナチュラルなら自動的にBANKERの勝ち、両者ともにナチュラルならハンドが大きい方が勝ち、両者ナチュラル9なら完全な引き分けになります。よってヒットorスタンドの操作に進むことはありません。

ここまで細かく書いてきましたが、結局は「ヒット」or「スタンド」の二択なので、習うより慣れろの精神で実際にプレイしてみればすぐに覚えられると思います!

今回ご紹介したチャートを元に、次回の記事(バカラの確率と期待値から計算するストラテジー&セオリー)では「PLAYER」「BANKER」「TIE」それぞれの出現確率と期待値から、バカラの基本的な戦略を考えてみたいと思います。

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