Casino Fan (カジノファン)

最も儲けやすい賭け方とは?「大小(シックボー)」の期待値まとめ

前々回前回と2記事にわたって「大小(シックボー)」の賭け方ごとの勝率と配当をご紹介しました。勝率が高い賭け方は配当が低く、勝率が低い賭け方は配当が高く設定されていることがよくわかりましたね。

おおむね勝率と配当の倍率は反比例の関係にありますが、必ずしも勝率が同じなら配当も同じとは限りません。また賭け方によってコミッション(ハウスエッジ)として徴収される割合も変わります。そのため期待値も賭け方ごとに差が出ます。

大小は3つのサイコロの出目を予想するだけのシンプルなゲームですが、出目の組み合わせはのべ216通りにも及びます。ルールが簡単な割に奥が深いゲームなのです。

この記事では「大小(シックボー)」の、賭け方ごとの期待値を見ていきたいと思います。これまでと同様に、配当倍率の表記は「日本式(世界式)」とします。また1回あたりの賭け金は「1,000円」とします。

「大小」解説記事一覧
関連記事

【大小】カジノのテーブルゲームとしては妥当な期待値

「大小(シックボー)」の中で最もシンプルな賭け方である【大小】。出目の合計が大(11~17)になるか、小(4~10)になるかを予想するだけです。

賭け対象は2種(2択)ですが、3つのサイコロがゾロ目になった場合はどちらに賭けていても賭け金をコミッションとして没収されることを考慮する必要があります。

結果 確率 配当
大に賭けて勝つ 105/216
(約48.61%)
2倍(1 to 1)
小に賭けて勝つ 105/216
(約48.61%)
2倍(1 to 1)
ゾロ目が出る 6/216
(約2.78%)
-1倍(賭け金没収)

【大小】はどちらに賭けても配当は2倍(1 to 1)で、賭けていない方が当たった場合は賭けた額がそのまま返金されます(≒配当1倍)。つまり「大に賭けて結果は小」「小に賭けて結果は大」の場合は、損をしないということです。

賭け金が没収されるのはゾロ目になる6通り(約2.78%)だけなので、【大小】の期待値はおよそ97.22%になります。1,000円賭けると、972.2円程度の配当が期待できます。期待値97.22%といえば「ブラックジャック」が近いですね。

【トータル】確率と配当の違いに要注意

【トータル】は3つのサイコロの出目の合計値を予想する賭け方です。賭け対象は4~17の14種で、3と18を含めてゾロ目になった場合は掛け金がコミッションとして没収されます。出目の出現率(確率)に差があるため、配当もそれぞれ違います。

合計 確率 配当 期待値
【4】【17】 3/216
(約1.39%)
61倍
(60 to 1)
86.11%
【5】【16】 6/216
(約2.78%)
31倍
(30 to 1)
86.11%
【6】【15】 9/216
(約4.17%)
18倍
(17 to 1)
75%
【7】【14】 15/216
(約6.94%)
13倍
(12 to 1)
90.28%
【8】【13】 21/216
(約9.72%)
9倍
(8 to 1)
87.5%
【9】【12】 24/216
(約11.11%)
7倍
(6 to 1)
77.78%
【10】【11】 27/216
(12.5%)
7倍
(6 to 1)
87.5%

【トータル】全体では期待値が75%~90.28%と結構バラけます。1,000円賭けた場合、750円~902.8円程度の配当が見込めます。確率的には合計値が【10】または【11】になる可能性が高いのですが、配当の倍率も考慮すると【7】または【14】の方が期待値(配当金)が高くなります。

トータル(マカオ式配当)には落とし穴がある

次にマカオ式配当の期待値も見てみましょう。

表のとおり、マカオ式配当での期待値は52.78%~90.28%です。1,000円賭けた場合、527.8円~902.8円程度の配当が見込めます。

マカオ式では、【7】~【14】(7倍~13倍)は同じですが、【4】~【6】と【15】~【17】の配当がかなり低く設定されています。特に「5」「16」はそれぞれ6通り(出現率約2.78%)しかないのに、配当が31倍→19倍に減らされているため、期待値は52.78%まで下がってしまいました。負けの可能性を減らしたいなら、【7】または【14】に賭けましょう。

注意すべきは勝負に打って出るときです。マカオ式では出目のパターンが3通りしかない【4】【17】の方が、6通りある【5】【16】より約18%も期待値が高いのです。【大小】の項目でも書きましたが、期待値が7割を切るということは競馬やパチンコよりも低いということになります。特に最も低い「52.78%」は公営競技よりも宝くじ(45.7%)やtoto(49.6%)に近い数値です。マカオ式でトータルに賭ける場合、【5】【16】は絶対に避けるべきです。

【ワンダイ】最低1つ当てればいいので、意外と期待値が高い

【ワンダイ】は1~6のうち特定の数を選んで賭け、3つの出目のうち1つ以上に賭けた数が出たら勝ちという賭け方です。賭けた数と一致するサイコロ(出目)の数によって配当に差があり、1つなら2倍(1 to 1)、2つなら3倍(2 to 1)、3つなら13倍(12 to 1)です。

マカオ式の場合、3つの配当が4倍(3 to 1)になります。あくまで「賭けた数字が出目に含まれるかどうか」に賭けるので、結果が2つのゾロ目や3つのゾロ目になっても、ダブルやトリプル(エニートリプル)ほどの配当は得られません。

それでは特定の1つの数字に賭けた場合の期待値を見てみましょう。

的中数 確率 配当 期待値
1個 75/216
(約34.72%)
2倍
(1 to 1)
69.44%
2個 15/216
(約6.94%)
3倍
(2 to 1)
20.83%
3個 1/216
(約0.46%)
13倍
(12 to 1)
6.02%
トータル 91/216
(約42.13%)
2~13倍 96.3%
3個
(マカオ)
1/216
(約0.46%)
4倍(3 to 1) 1.85%
トータル
(マカオ)
91/216
(約42.13%)
2~4倍 92.1%

表の通り、特定の数1つに賭けた場合の期待値はそれぞれ、的中数が1つなら69.44%、2つなら20.83%、6.02%です。3つのサイコロのうち最低1つが賭けた数になればいいので、【ワンダイ】の期待値は96.3%ということになります。1,000円賭けた場合、963円程度の配当が見込めます。

マカオ式だと的中数3個の配当が4倍と低く設定されていますが、そもそも3つとも的中する(=特定の数のゾロ目になる)組み合わせは1通りしかないのでさほど影響はありません。マカオ式【ワンダイ】の期待値は92.1%で、1,000円賭けた場合、921円程度の配当が見込めます。ルーレットやブラックジャックより若干低いですが、9割を超えているのでカジノのテーブルゲームとしては十分な期待値といえるのではないでしょうか。

【コンビネーション】は【大小】並み、【ダブル】はオススメしない

2つの出目がバラバラだと予想するのを「コンビネーション」、ゾロ目になると予想するのを「ダブル」と呼び、賭ける場所も違います。

【コンビネーション】は、2つの出目を「1と2」「1と3」…「5と6」というようにバラバラに予想します。サイコロに区別をつけないので、出目が3つともバラけることになります。賭け対象は合計15パターン、配当はすべて等しく7倍(6 to 1)です。

賭け方 確率 配当 期待値
コンビネーション 30/216
(約13.89%)
7倍
(6 to 1)
97.22%
ダブル 16/216
(約7.41%)
11倍
(10 to 1)
81.48%

【後編】サイコロ3つのうち1~2個の出目を当てる!「大小(シックボー)」の確率と配当まとめ」で詳しくまとめましたが、コンビネーションの「1と2」に賭けて勝ちと判定されるのは4通りだけです。2つのゾロ目が含まれると「ダブル」扱いになって、負けと判定されます。

【ダブル】は2つの出目がゾロ目になると予想する賭け方なので、賭け対象は6パターンで配当はすべて等しく11倍(10 to 1)です。【コンビネーション】の期待値は約97.22%で、1,000円賭けた場合972.2円程度の配当が見込めます。対する【ダブル】の期待値は約81.48%で、1,000円賭けた場合814.8円程度の配当が見込めます。

コンビネーションで勝てる確率は低いため、プレイ回数が少ないと期待値97.22には届かない可能性が高いでしょう。長期的に見ると、複数回の負けを1回の勝ちで帳消しして期待値97.22に収束していきます。

【大小】と【コンビネーション】の期待値は等しいのですが、大小は少ないプレイ回数でも期待値97.22付近に収束するのに対し、コンビネーションはかなりの回数をこなさないと負けっぱなしで終わる可能性が高いです。長時間ドキドキハラハラを味わいたい方はコンビネーション、短時間しかプレイしない方や、負けたときに大きなストレスを受ける方は大小をオススメします。

ダブルは、コンビネーションに比べると期待値が低く、リスクが高いわりにリターンが大きいとはいえません。後述するトリプルやエニートリプルの方が、ハイリスクハイリターンです。期待値という観点から見ると、【ダブル】に賭けるのは得策ではありません。

【トリプル】&【エニートリプル】勝負に出るのも楽しいかも

出目が3つともゾロ目になると予想して賭ける方法を【トリプル】といいます。

ゾロ目なら数字は問わない場合を「エニートリプル」といって配当は31倍(30 to 1)、特定の数に限る場合を「トリプル」といって配当は181倍(180 to 1)(マカオ式なら151倍)です。

賭け方 確率 配当 期待値
トリプル 1/216
(約0.46%)
181倍
(180 to 1)
83.4%
トリプル(マカオ) 1/216
(約0.46%)
151倍
(150 to 1)
69.9%
エニートリプル 6/216
(約2.78%)
31倍
(30 to 1)
86.11%

トリプルは1通り、エニートリプルは6通りです。非マカオ式は確率が1/6になる分、配当が6倍多いので期待値は3%弱しか差がありません。しかしマカオ式の場合はトリプルの配当が低いため、期待値はぐっと下がって69.9%程度になります。1,000円賭けたら699円程度の配当が見込めます。1,000円賭けて勝った場合の配当金はそれぞれ、エニートリプルが31,000円、トリプルが181,000円です。

ただ最も盛んに「大小」が行われているマカオやアジア系のオンカジの配当は151倍に設定されていることが多いので、1/216の確率に打ち勝っても151,000円しかもらえません。

ガチで勝ちたい人必見! ギャンブル別・期待値まとめ~公営賭博&パチンコ・パチスロ編~」でご紹介した通り、期待値が7割未満というのは、競馬をはじめとする公営賭博やパチンコ・パチスロより低いです。マカオ式配当が採用されているカジノでは、トリプルに賭けてもうまみは少ないといえます。

賭け方ごとの期待値の差に注意して!

ここまで賭け方ごとの期待値を検証してきました。以下の表は期待値を一覧にしたものです。

賭け方 出現数(確率) 期待値
大小 105/216
(48.61%)
97.22
トータル 210/216
(1.39%~12.5%)
75~90.28
ワンダイ 91/216
(0.46%~34.72%)
96.3
コンビネーション 30/216
(約13.89%)
97.22
ダブル 16/216
(約7.41%)
81.48
トリプル 1/216~6/216
(0.46%~2.78%)
83.4~86.11
トータル
(マカオ)
210/216
(1.39%~12.5%)
52.78~90.28
ワンダイ
(マカオ)
91/216
(0.46%~34.72%)
92.1
トリプル
(マカオ)
1/216~6/216
(0.46%~2.78%)
69.9~86.11

非マカオ式大小の期待値は75~97.22、マカオ式大小の期待値は52.78~97.22ということになります。儲けを出しやすいのは明らかに非マカオ式ですが、大小(シックボー)のメッカがマカオなので、残念ながら2019年現在はオンカジも含めてマカオ式の配当が主流です。

以上のことから、堅実に勝って儲けたい(=負けてお金を失いたくない)なら、【大】【小】に賭けるのが一番ということがわかりました。ただし「大小(シックボー)」では、1回のゲームで同時に複数の方法で賭けられます。【大小】にチップを置いて堅実に稼ぎつつ、同時に大勝負に打って出るという楽しみ方もできるのです。期待値が著しく低いトータルの一部さえ避ければ、どこに賭けても楽しめます!

リアルカジノではたいてい中華系の方が大小のテーブルを占拠しているので、初心者の日本人が大小をプレイするならオンカジが無難かもしれません。オンカジで慣れたらぜひマカオなどのリアルカジノに行って、中華系の方と一緒に勝負してみてください。ものすごく盛り上がること間違いなしです!

「大小」解説記事一覧
関連記事
モバイルバージョンを終了